十五番札所 曹洞宗 明星山甚光寺 大慈殿
甚光寺 大慈殿 縁起
寺の開創時は、真言宗か天台宗か定かではないが虚空蔵と称していた。正保年間(1644~47)原野谷川が氾濫し、疫病の流行に村人達は苦しんだ。これを見た海蔵寺八世日山天恵禅師は、代官中野助左衛門六郎氏の助成を得、慶安元年(1648)9月堂宇を建立し農民の救済と故人の菩提を弔う為に虚空蔵堂を明星山甚光庵と改め、昭和13年(1938)大本山永平寺六十七世秦黙道慧昭禅師が法地開山なられ甚光寺と改称された。
札所本尊夢見観世音菩薩は鎌倉前期か又は飛鳥時代の作とも云われる観音さまで、徳川時代譜代大名参勤交代の折、この観音さまにご加護を祈願なされば諸の難無く東下りが成就出来たと伝えられている。このように往古より道中安全の守護神として信仰をなし、現在では交通厄除けの護り本尊として親しまれている。
一心に南無夢見観音菩薩と礼拝せしむれば、諸々の幸い変じて人生の夢を叶え下され、悩める人あらば観音妙智の力を得て枕辺に化身しお論しを示し給う。