六番札所 和光山 永江院
永江院 縁起
永江院は延徳元年(1489)滋賀県伊香郡余呉町菅並の洞寿院四世以翼長佑大和尚によって開創。山号を和光山と称し、ご本尊は釈迦牟尼仏である。はじめ寺号を竜穴庵と称したが四世風積和尚の時永江院と改め漸次寺運を整えていった。現在の本堂は寛政4年(1792)再建のもので、重層入母屋間口十一間奥行九間の見事な建築である。
総門と龍の彫刻は掛川城主山内一豊が寄進したものである。文禄2年(1593)の棟札によれば、この龍の彫刻は飛騨高山の名匠藤原棟教の作で、この龍が水を飲みに出たと言う伝説は広く世に知られている。
札所本尊である救世観音は聖観音の又の名であり、救世大士、救世菩薩、救世薩水埵、または救苦観音とも称せられ“救世”の語は法華経観世音菩薩普門品の『観音妙智力』依り出たるものであり、特に我が国では聖徳太子の本地仏として古くより尊崇されている。