二十八番札所 宝玉山 龍秀院
龍秀院 縁起
龍秀院は、後柏原天皇のおん時、大永元年(1521)当院二世機堂宗鑑和尚によって開創。出自は愛知県木曽川の川口付近の出と伝えられているが、宗鑑和尚6才の時、大きな台風で木曽川が氾濫し、全村が海へ押し流される大災害が起った。その折、父母共々家ごと濁流にのみこまれた宗鑑和尚であったが、たまたま目の前を流れる木切れに夢中に捕まり一人岸に打ち上げられ助かった。その木切れは単なる木切れではなく千手観音を祀った厨子であった、宗鑑和尚はその霊験に驚き12歳の時出家、26歳の時観音さま報恩のため、また濁流で亡くなった父母追善の為に一宇を建立。本師、可睡斎九世潜龍慧湛和尚を開山に請し、自らは二世に下がり龍秀院の基を礎いたとされる。
札所本尊千手観世音菩薩は又の名を良縁観音とも呼ばれ、災難厄除けと共に、よく良縁を授けてくれる観音さまでもある。